ブロックチェーンの数理と実装
第4回/全5回
DaiLambda, Inc.
Jun FURUSE/古瀨 淳
応用数理I,社会数理概論I, Nagoya university, 2023-04-28
ブロックチェーンでどんな DApps を作るか
何でもいいです、できたら:
- 普通の中央集権 DB ではできない事
- 暗号通貨でのやりとり (本気でやると税とか大変だけど
- オープンになっていることの魅力
- ブロックチェーンやネットの外の世界と繋がっていると面白い
ꜩ 今回はほぼ Tezos の話です
なのでマークつけません
Tezos ブロックチェーンの基本
- 普通の DB と比べれば遅い: 更新単位時間 15秒
- 記憶域は高い: 1byte = 0.04円
- 各アカウントはトークンを保持しており、使用料はそこから支払われる
- 送金手数料、記憶域確保手数料
- 公開鍵暗号によるアカウント認証
- 秘密鍵を知っている人がオーナー
- 公開鍵はチェーン上に公開 (Reveal操作)
- アカウント操作が正当であることを公開鍵で検証
- スマートコントラクト: 特殊なアカウント。
KT1...
- トークン保有量の他に、コントラクトコード、データを持つ
- 送金をトリガーにコントラクトコードを実行
Tezos でのチェーン操作の流れ
- ユーザー/ が送金などの op を作る
- 秘密鍵を持つウォレットが op に署名
- ウォレットが署名付き op を mempool に入れる
- バリデータが mempool 内の ops を取り上げブロックを作成
- バリデータがブロックをチェーンの先頭に登録
- バリデータ達が新ブロックに裏書き(endorsing)投票を行う
- ブロックが確定
DApps の構造
- On chain: スマートコントラクト
- 金銭取引、非中央集権性、認証、改竄不可能性を提供
- Off chain: ブロックチェーンが提供しない部分
- デスクトップ、スマホ、ブラウザ アプリや、補助 DB など
- ウォレット
- Off chain プログラムがチェーンに対して行いたい操作に対し公開鍵署名を行う